2018/3/10
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緑のまきばの物語 4 |
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4. 黒い羊のお話 「ホープ!もうすぐだぞ!」お父さんが呼んでいます。 ホープは急いで納屋にかけこみました。 納屋にはすでに、お父さん、お母さん、 お兄ちゃんのフェイス、妹のラブも来ていました。 真ん中には白くてお腹の大きな母羊がいて、 お父さんが優しくお腹をさすっています。 もうすぐ赤ちゃん羊が生まれるのです。 みんなが「がんばれ!」と声をかけると、 母さん羊は静かにうなずきました。 しばらくたつと、とうとう小さな小羊が生まれました。 無事に小羊が生まれて、ホープの家族は喜びましたが、 みんな「あれ?」と不思議に思いました。 母さん羊も父さん羊も真っ白なのに、この小羊はなんと真っ黒いだったのです。 みんな驚きはしましたが、可愛い小羊を一生懸命世話をしました。 中でも妹のラブはやわらかいわらでベッドを作ってあげたり、 毎日毎日、声をかけたり、なでたりして可愛がりました。 小羊は少し大きくなって草を食べられるようになると、 ラブは小羊がまきばに慣れるまでいつも一緒にいてあげました。 しかし、その年からラブは学校に行くことになったのです。 ホープとフェイスはお母さんに教わっていましたが、 近くに新しい学校ができたのです。 ラブとホープは小羊の名前を一緒に考えました。 「この子、体は黒色だけど、心の中は真っ白なの。」 「そうだね、ラブと親友だもんね。」 「うん。名前何がいいかな?」 「そうだ!母さん羊も父さん羊も白かったし、『ホワイティー』はどう?」 「『ホワイティー』うん!いい名前!それにしよう!」 そこであの黒い小羊の名前はホワイティーに決まりました。 ラブは急いで支度して学校へ駈けていきました。 ホープは羊たちをまきばに出してあげるとホワイティーを紹介しました。 ホワイティーの周りに、何匹もの羊たちが群がってきました。 「ねぇねぇ、なんで君の体は黒いのに『ホワイティー』って名前なの?」 「ホワイティーってお母さんとお父さんは白い毛なんでしょ?」 と質問攻めに会いました。 そして、ホープがなぜこの名前になったかを説明すると 「ふーん、そうなんだ。」と言って散らばって草を食べ始めました。 ホワイティーはまきばの木の多い方の野に行って草を食べていましたが、 何かいい香り。近くに行って見てみると木いちごの茂みでした。 いくつか食べてみると甘酸っぱくて、みずみずしくってとてもおいしい木いちごでした。 「そうだ!みんなはこの名前を気に入らないみたいだけど、 ぼくにこの名前をつけてくれたラブやホープたちにこの木いちごをあげたいな。」 ホワイティーは納屋からかごを取ってくると、木いちごを沢山入れました。 しかし、かごに一杯木いちごを入れたら、ホワイティーの力では持ち上がりません。 「困った時は、イエス様にお祈りするんだよ」。って、ホープが 以前教えてくれたことを思い出して、ホワイティーは 「イエス様、助けて下さい。どうしたらいいですか?」とお祈りしました。 すると、そこへ大きな羊のヒーローが通りかかりました。 「ホワイティー、どうしたの?」ヒーローが聞きました。 「あのね、この木いちごをホープたちに届けたいのだけど、 持ち上がらないから困ってたの。」 「それだったら任せてよ!」「本当に!ありがとう!」 こうしてホワイティーは神様から助けをもらって、 ヒーローと一緒に木いちごを運ぶことができました。 ホワイティーは他の羊たちから変わりものと言われたりしましたが、 ヒーローはからかわないで優しくしてくれました。 ホープのお父さんが家に帰ってみると、かご一杯の木いちごを見つけました。 お父さんは木いちごをお母さんに見せると、 お母さんは「こんなに美味しそうな木いちごを どこで採って来たの?」と聞きました。 お父さんは「それはこっちが聞きたいよ。 帰ってきたら、ドアの前に置いてあったんだよ。」と言いました。 そこに子供たちも帰って来て「わぁーおいしそう!」 とみんな一斉に言いました。 ラブが「お母さん、この木いちごでパイを作ってよ。」と頼みました。 お母さんは「いいわよ。」と言って早速、木いちごパイを作り始めました。 夕食に焼きたてのパイがならぶとみんな笑顔になりました。 「だれが届けてくれたんだろうね?」「神様がくださったんだよ。」 「感謝だね。」と話しながら美味しくいただきました。 次の日、ラブは学校がお休みの日だったので、 お兄ちゃんたちと3人で羊のお世話をしに行きました。 ラブはホワイティーと沢山一緒に遊んだ後、木に登り静かに休んでいました。 すると、ガサガサっと音がしました。 木の上から見てみると、ホワイティーが木いちごを摘んで、 そのかごをホワイティーとヒーローが運んでいました。 ラブはきのうの木いちごもホワイティーたちがしてくれたと分りました。 ラブは急いで木から下りると、ホワイティーとヒーローを抱きしめました。 「ありがとう…。あたし、こんなにおいしい木いちごを食べたことなかったわ。 きっと神様があなたたちを通して下さったのね。」 そう言ってラブはお兄ちゃんたちのいる方に走って行きました。 詩篇37:3〜6 主に信頼し 善を行なえ。地に住み 誠実を養え。 主を自らの喜びとせよ。主はあなたの心の願いをかなえてくださる。 あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる。 主は あなたの義を光のように あなたの正しさを 真昼のように輝かされる。 第一サムエル16:7 人はうわべを見るが、主は心を見る。 |
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