2018/3/28
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動物の町の物語 1 |
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1.ワニのお話 「クラウドくん、お帰りー!」 ワニのクラウドは色々なところを旅行して、 たった今、ここ動物の町に船で帰ってきたのです。 「ただいまー!みんな!」クラウドは友だちに答えました。 「旅の話を聞かせてよ!どんなところに行ったんだい?」 友だちのキツネが聞きました。 クラウドと友達たち一行は近くの公園で芝生の上に座ると、 クラウドの話を聞きました。 「すごいんだぞ!オレのふるさとジャングルはな、 すごい数の生き物が暮らしていて、赤いカエルや、 すごく巨大な花がそりゃ〜もう沢山あるんだ! それに、緑のまきばも、ものすごく広いんだ。 それになぁ、海と言う大きな水たまりにも行ったんだぜ! あそこはきれいだったなぁ〜。 色とりどりの珊瑚にきれいな魚たちが見え隠れする。 そこの水はしょっぱいんだ!それに、砂浜は真っ白。 本当にきれいだったぜ! そして、高ーい山の上から、人間の町を見下ろしたんだ。 夜でも明かりがついていて、色んな声が聞こえた。 そこはなぁ、大きな建物が沢山あって、こことは比べ物にならないぜ! それに、オレってすごいんだぞ、あの空ほどもある大きな川を泳いで渡ったし、 オレだけで、飛行機を操縦して雲の上の町まで行ったんだぜ! オレってすごいだろう!!」 と旅の話は自慢話に変わって延々と続きます。 これが何日もくり返されるので、話を聞きに来る友達は 段々少なくなっていきました。 そして、とうとうクラウドの周りには誰も近寄らなくなりました。 クラウドは「せっかくオレが旅の話をしてやってるのに、 どうして誰も聞きに来ないんだ!」と怒っていました。 賑やかだったクラウドの周りは今はいつもシーンと静まり返っています。 クラウドが本を読んでいると突然、後から声をかけられました。 「やぁ。こんにちは、クラウド。」 クラウドはびっくりして答えました。 「こ、こんにちは。あのあなたはだれですか?」 「わたしはイエスだよ。わたしは君の1番の友達だよ。 いつでも一緒にいるよ。」 「でも、オレ、あなたのこと知らないなぁ。」 「わたしは君のことを1番良く知っているよ。 わたしの事は、これから知って行けばいいよ。 それより君は、どうして友達が話を聞きに来なくなったと思う?」 「そんなの、オレはオレなんだから分らないよ!」 「そうかぁ、じゃぁ君の友達が自分の事を 自慢ばかりしているのを聞いたらどう思う?」 「そりゃぁ、人の自慢話なんて、みんなイライラして 話なんて聞きたくなくなるな。」 「そうだね。では君は、友達に自慢しなかったかい?」 「そうだったのか!オレが自慢していたから、みんないなくなったのか…。 イエス様、ありがとうございます。これからは、もう自慢なんてしません。」 イエス様はにっこりして、「クラウド、大好きだよ。」 そう言って、イエス様は見えなくなりました。 さっそく、クラウドは友達の家々に手紙を出しました。 『 大切な友達へ。 ぼくはいばっていました。 もう自慢話はしません。 来週一緒に旅行に行きませんか? 待っています。クラウドより 』 箴言16:18 高慢は破滅に先立ち、高ぶった霊は挫折に先立つ。 エゼキエル29:3 こう告げよ。神である主はこう言われる。エジプトの王ファラオよ、わたしはあなたに敵対する。あなたは、自分の川の中に横たわる巨獣で、『川は私のもの。私がこれを造ったのだ。』と言っている。 コリント人への手紙第一13:4 愛は自慢せず、高慢になりません。 |
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