2018/5/6

動物の町の物語 5

5. はいいろのうさぎのお話
 
 
 灰色うさぎのジャンプは手紙を書いていました。
ハレルヤ森に住んでいるいとこのうさぎ、チャンス宛です。
 
 
『 チャンスへ
元気ですか?ぼくは元気です。
しばらく会っていないのでさみしいです。
今度の終末、友だちの誕生日パーティーがあるので、
来てくれませんか?
きみのいとこ、ジャンプより 』
 
 
ジャンプは手紙を書き終えると、
カーテンを開けて、
友だちの誕生日プレゼントを何にするか考えていました。
(何がいいかな…?シマウマのランはコップも持っているし、
お菓子もたくさん持っているし…。
そうだ!チャンスに聞いてみよう!
手紙はもう封を閉じてしまったし…
直ぐに返事を聞きたいから、葉っぱの速達で届けよう!)
 
 
 ジャンプは庭の多羅葉(たらいよう)の木から
何枚か葉っぱを取って来て、
友だちのシマウマの女の子にあげる誕生日プレゼント
何がいいか、相談を書きました。
 
 
 そして、郵便局から、鳩の郵便屋さんに
葉っぱの手紙と封筒のお手紙を速達で配達してくれるように頼みました。
速達便はとっても早くて、
動物の町からハレルヤ森まで30分もかからないで届くのです。
 
 
 しばらくすると、ハレルヤ森のチャンスから
お返事の手紙が届きました。
そこにはこんなことが書いてありました。
 
『 プレゼントは物だけじゃないよ!
 手紙だったり、おめでとうの言葉、
みんなで楽しく遊ぶのもいいと思うよ! 』
 
 
 これを読んで、ジャンプはいいことを思いつきました。
そして、早速、友だちにその考えを打ち明けました。
「みんな、ランの誕生日プレゼントのことで
すごくいい考えがあるんだ。
みんなで思いっきり遊ぶんだ!最高の誕生日になるよ!」
 
みんなから賛成の声が上がりました。
「じゃぁ、何して遊ぶか決めよう!みんな、やりたいことある?」
「目隠しおに、野球、川遊びに木の実集め…何がいいかな?」
「ランに決めてもらおうよ!」
「そうだ!それがいい!」
とみんなは早速ランの家に行き、
「ラン、目隠しおに、野球、川遊びに木の実集めの中では
何が1番やりたい?」と聞くと、
「うん、そうね…目隠しおに!」と答えました。
「ありがとう!」
 
ジャンプはみんなと「きっと最高の誕生日会だな。」と話しながら
それぞれのお家に帰っていきました。
 
 
 誕生日会の当日です。
ハレルヤ森のチャンスも動物の町に久しぶりに来てくれました。
チャンスとジャンプはなつかしい再会を喜びました。
 
 
 みんなでケーキを食べてから、
プレゼントを持って来たお友達はランに順番に渡しました。
ジャンプの番になった時、
ジャンプは「ぼくのプレゼントは外にあるよ!」
と言うと子供たちは一斉に外に出て、広場に走って行きました。
 
 
 そして、ランに目隠しをしてみんなでおにごっこが始まりました。
手をたたいたり、「こっちだよ!」と声をかけたり、
オニも音のする方へとみんなを追いかけて、
みんなとっても楽しそうです。
 
 何回もオニが変わってみんな疲れるほど、たくさん遊びました。
 
 
 ランは言いました。
「みんな、ありがとう!こんな楽しい誕生会は今までなかったわ。」
 
 
 チャンスとジャンプは「喜んでくれて、良かったね。」
とにっこりして顔を見合わせました。
 
 
 
 

第一コリント13:13

こういうわけで、いつまでも残るものは信仰と希望と愛、これら三つです。

その中で一番すぐれているのは愛です。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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主よ 私たちの主よ

あなたの御名は全地にわたり  なんと力に満ちていることでしょう。

あなたのご威光は天でたたえられています。

幼子たち 乳飲み子たちの口を通して あなたは御力を打ち立てられました。

あなたに敵対する者に応えるため復讐する敵を鎮めるために。

      詩編8:1、2

 

 

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