2018/9/15

雲の上の物語 6

 6.空の旅のお話
 
 
 動物の町に住んでいたハトのウイングは
家の本棚をきれいにしていると中に、
ある古い本を見つけました。
表紙には『天国の物語』と書いてあります。
面白そうだったのでウイングはその本をとっておくことにしました。
 
 
 片付けが終わると、ウイングはその本を読み始めました。
その本は主人公の男の子がある時、『天国』のお話を聞いて、
船で兄弟達と一緒に『天国』をめざしていましたが、
最後にはハトの大群が船を引き上げて天国へ飛んでいくという物語でした。
 その本の挿絵はどれもとても美しく、それはもう写真のようで、
『命の花』も本当にきれいでした。
 
 ウイングは隣りの家に住んでいた大きな猫のホーリーにも
その話をしてしまうほどでした。
(ハレルヤ森の物語 4.小さな野ねずみたちのお話に登場)
 しかし、それから間もなく、ホーリーはハレルヤ森に引っ越して、
ウイングも雲の上の町に引っ越しました。
 
 
 
 新しい学校を卒業し、大人になった時、
ウイングは『天国物語』の天国に本当に行ってみたい
と思うようになりました。
 
 
 
 ある時、ウイングはリュックに食べ物と
『天国物語』の本と水、スケッチブック、
色鉛筆を詰め込むと、地図も持たずに出かけて行きました。
 
(あの男の子は最初は船で出かけたけど、
最後は空に向かって行ったから、
ぼくは最初から空に向かって上に飛んで行こう!)
 
 持ってきたクルミを食べると、
ウイングはもっともっと高く上って行きました。
 
 ふと見るとウイングは自分と同じように上に向かって飛んで行く
1羽のカラスを見つけました。
 
「こんにちは。どこに行くんですか?」
ウイングが尋ねると、
「この上にある王様のお屋敷に行くのさ。
母さんがそこで働いているから、会いに行くんだよ。」
 
「そうなんだ。ぼくは『天国』っていう場所に行く途中なんだ。
君も一緒に行かないかい?」
 
「うーん。じゃあ、母さんに挨拶したら、オレも行くよ。」
 
「ぼくはハトのウイング。」
 
「オレはカラスのブラッキー。よろしくな。」
 
ウイングはブラッキーと一緒にお屋敷に行ってみることにしました。
 
 
   (7.空の旅の物語2に続く…)
 
 
 
 

コロサイ3:1,2
こういうわけで、あなたがたはキリストとともによみがえらされたのなら、上にあるものを求めなさい。そこでは、キリストが神の右の座に着いておられます。上にあるものを思いなさい。地にあるものを思ってはなりません。
 
 
 
 
 
 
 
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主よ 私たちの主よ

あなたの御名は全地にわたり  なんと力に満ちていることでしょう。

あなたのご威光は天でたたえられています。

幼子たち 乳飲み子たちの口を通して あなたは御力を打ち立てられました。

あなたに敵対する者に応えるため復讐する敵を鎮めるために。

      詩編8:1、2

 

 

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